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Mind Spaceに込めた想い 建築のもう一つの明日のテーマ

世の中どこかおかしくなっている。

いじめ、虐待、育児の放棄、子殺し、環境破壊、地球温暖化…。一昔前では考えられなかった嫌な事件が多発しています。世の中がくたびれてきているのでしょうか。
「建築」について言えば、「家」に心の拠り所がなくなりつつあるのかもしれませんね。学校に行きたくないという登校拒否ばかりか、家にも帰りたくないなんて子供がいるかもしれません。そして家にいてもゆっくりやすらげない人も増えているのでしょう。どうしてなんでしょう。
経済合理性を追求しすぎて、余裕がなくなり、ぎすぎすした家が多くなっているのかもしれません。たとえば最近の新築マンションには床の間というスペースを持たなくなったものが多く見られます。床の間とは、本来これこそ日本人の心の余裕が生み出した産物に違いないのです。畳を敷いただけの和室では奥歯が抜けたようで何とも物足りません。


ストレスを解消する家

帰りたいという気持ちが湧いてこなくなったらそれは本来の家ではありません。玄関を入ったときに、ほっとする瞬間が誰にだって多かれ少なかれあるはずです。家というものはそういったストレスを解消してくれるものでなくてはならないと思います。
仏間というものも本来そうであったはず。先祖が見守ってくれているからこそ今の我々の存在があるのです。仏壇の前で今日一日の報告や反省をしたり、子供のしつけをしたりと仏壇は我々の生活に欠かせないものであったはずです。もちろんそれがなくてもりっぱに子供は成長していくし、家族は成り立つのですが、それは家庭のどこかにしっかりと太い大黒柱のような心の芯棒があるからでしょう。


供養という名の現代人の心の空間

戦後60年が経ち生活習慣、ファッション、それに家の形などがずいぶん変わったのに、仏壇だけが最近まで成長を止めていたと言っても言い過ぎにはならないと思います。仏壇メーカーが宗教とか寺とかいう目に見えない権威を利用してそのデザインやルールを縛りつけていたと思うのです。それが最近になってようやくその枠がはずれ、供養という気持ちを表現する仏壇がすごい勢いで注目を浴びています。それは何よりもインテリアを重視しているからです。暗い、怖いといったイメージの従来の仏壇と比べて、現代の子供の情操教育にも役立つかもしれません。家族がよく集まる団らんの場、つまりリビングルームにあればなおさらです。
こんなことでいろいろな嫌な事件が減少するとは断言できませんが、少なくとも供養という気持ちを持ち続けることは悪いことではないと思います。


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